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東京⑦

駅中の沙弥郎

記憶が色褪せない内に東京で参加した会の事に少しだけ触れます。

 

この4月から参加し5月の宇都宮の研修は新規参加枠として同時期加盟の工務店さんとお手本となるベテラン勢(年齢は若い)の方々が全国から。建築中の現場を見学させて頂き図面まで見せて頂きました。こちらの会の素晴らしいところは全てに裏付けのある確立された工法が何といっても1番なのですが加盟し、といいますか志の高い仲間として迎えられて本当に何でも質問に答えて頂けるところです。積み上げた成功例は勿論、武勇伝的失敗談まで。各々の工務店で持ち味を活かし教わった事をしっかり飲み込んでそれぞれの工務店さんらしくアウトプットする。それを20年近く続けて進化し続けている意欲の高い方々ばかりの会です。今回の研修は直接現場を見るのではなくこの会の醍醐味の1つである本物の建築を自身の体験にインストールする事。コロナ流行以前は国内外問わず年に年に2、3度研修に行かれていたそうです。お聞きしたほんの一例ですが所謂有名建築や世界基準の機関を実際に訪れて本物を知る。リアルで行った体験をそれぞれの業務に活かす。ブランディングの一種でありその経験自体に大きな学びが同居している様にも思います。観光では無く落水荘を見て景観との調和や水廻りの構成を確認する、11月に新潟市で映画公開を控えるアアルトの建築を見てスケール感を落とし込む、アスプルンドの森の墓地を訪れてランドスケープの極地を体感する。ほんの少しお聞きしただけですがもっとたくさんの場所を訪れ本物を体感に落とし込む事をされていたとの事。海外に行く事の良さは日本のスタンダードな生活様式が実は大量生産の工業化によって固定化されている事に気づけたり本当は必要ない物を確認できたり。さながら固定概念のリセットの様な視界が開けた感覚だったでしょうね。もっと早く参加したかった!国内建築は津々浦々たくさんありますしこれから行く機会も作れそうですがオリンピックが終わった今、様々な制限が解除されまず行くべきは東京。という事で半日を費やす会議も挟みつつ東京の今をしっかり感じてきました。こういった全てを日常業務に還元したいですし、それが出来る様になります。進化し続けます!レポート完了。

 

という事でもう1つだけ研修外のゆるっと今の東京をば。

研修最終日全ての日程を終了し新幹線に乗る前に時間があったので行ってきました。東京駅改札内にあるこちらでは調度よく企画展が開催中で是非見たかった所です。東京に行く前からここに行こうと思っていました。

IDÉE TOKYO

 

東京駅中、広いですよね。うろうろし尽くしてそれでも見つからず諦めかけていた所、横を向いたら目の前にありました。暖簾かっこいい。

HPより抜粋

 

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イデーの新しいコンセプトストア、IDÉE TOKYO。

このストアに並ぶのは、キュレーター深澤直人さんと、ひとつひとつ丁寧に選んだものたち。

場所は東京駅。

さまざまな場所から場所へ向かうたくさんの人々が行き交う場所で、

ふと足をとめて、心にすっと花を咲かせるような「いいもの」を提案します。

ストア内に併設するIDÉE GALLERYでは、国内外のアーティストの個展やプロジェクトの展示を企画・開催します。

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深澤さんといえば日本民藝館館長やマル二木工アートディレクターなど数々の要職をこなしておられます。これだけで寄り道の動機には十分でしたがギャラリーで調度開催中だったのが柚木沙弥郎 特集展示。面白そうでしたので早速来てみた次第です。こちらの小さなギャラリーは無料でした。

こちらの企画展はもう終わってしまいましたが民藝好きな私は柚木沙弥郎さんの作品が好きでしたので見れてよかったです。柔らかい暖かみのある色使いとても素敵でした。こちらのセレクトショップは普通にお買い物したくなる様なものに溢れていてまた是非行きたいです。おすすめの場所です。

研修中に行った場所は沢山ありますがまたどこかで。守秘義務があるかもしれないのと簡単に書くにはボリュームあり過ぎですし面白いお話が多いのでいつかきっと。このあと足が棒きれの私はこの上無い充足感と充実感で帰路に着きました。ほんの少しだけの東京滞在でしたが普段見れないものばかりでとても貴重な時間です。私はまたこれでひっそり成長してしまいました。様々な事に感謝して自分らしく仕事に還していきたいと思います。

 

100年続く工務店を目指して

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